
大手企業からも注目されている「ZEB認証」を取得、グループ初の環境配慮型スマートストア「メガセンタートライアル荒尾店」がオープン

企業活動を行う上で、環境への配慮はいまや当たり前に意識すべき事項となっている。CO2の排出量抑制や、飲食系の事業であれば食品ロスを減らす工夫をするなど、さまざまな角度で取り組みが行われているが、今年2月にオープンした熊本県の「メガセンタートライアル荒尾店」は、グループ初の”ZEBスマートストア”として、特に環境に配慮している店舗であるという認証を取得した。
国内の大手企業や団体も注目している”ZEB”とは何か、そして荒尾店が認証に至った経緯を今回は紹介していく。
「減らす」と「創る」で消費エネルギー”ゼロ”を目指す
ZEBは「Net Zero Energy Building」(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称で、「ゼブ」と呼ばれている。快適な室内環境を実現しながら、建物で消費する年間の一次エネルギーの収支をゼロにすることを目指した建物のことであり、消費エネルギーを抑える「省エネ」とエネルギーを生み出す「創エネ」がZEBを実現するためのポイントだ。
建物の中では人が活動しているため、エネルギー消費量を完全にゼロにすることは現実的にはできないが、「省エネ」によって使うエネルギーを減らしながら、「創エネ」によって使う分のエネルギーを生み出すことで、結果的に消費エネルギー量をゼロに着地させ近づけるという考え方である。
ZEBには、エネルギー消費量の削減以外にもさまざまなメリットがある。利用者にとって過ごしやすい環境を維持することを前提に、使用エネルギー削減に伴う維持コストの低下や、ひいては不動産価値の向上にも繋がるという側面もある。
一次エネルギー消費基準91%を達成した荒尾店
メガセンタ―荒尾店は、建物自体の断熱性能強化に加え、省エネ・創エネに優れた設備を導入することによってエネルギー使用量の削減に成功した。具体的には、屋上に設置した太陽光パネルによって生み出されたエネルギーを、室内の業務用空調機やLED照明に分電していくことで、電力の効率化に繋げたことだ。
その結果、国土交通省が制定した建築物省エネルギー性能表示制度「BELS」において、一次エネルギー消費基準から91%削減を達成していると評価され、本来必要なエネルギー使用量から大幅に削減ができている「Nearly ZEB」の認証を取得した。
トライアルグループ全体での環境に対する取り組み
ZEB認証取得は荒尾店が初めてだが、これまでもグループ全体ではエコに繋がるさまざまな取り組みを行ってきた。例えば、惣菜や生鮮食品などに使用している食品トレーを2018年に資源循環型のリサイクルトレーに切り替えている。石油資源の節約とCO2削減を目的としており、従来のものに比べるとCO2排出量を30%削減できている。
参考記事:約2,000tのCO2削減効果 お客様とつくるエコな循環
持続可能な社会へ貢献するために、これからもトライアルでは環境に配慮した店舗づくりに取り組んでいく。