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#経営

②IT小売企業のトライアルグループと、日本有数(現段階45社、目標100社以上)の企業群が、DXの力で福岡をシリコンバレーのようなイノベーション地域に変える。すべての生活(食と健康)をよくして日本を元気にする!

亀田晃一
亀田晃一
代表取締役社長

①の記事はこちら

「トライアルは”世界の誰もが「豊かさ」を享受できる社会をつくる。“ために活動しています。」

トライアルは『世界の誰もが「豊かさ」を享受できる社会をつくる。』というパーパスを掲げており、従来の小売業の枠組みを超えてお客さまの生活に「豊かさ」を届けることを目指しています。


トライアルが持つ小売りの知見やIT技術が皆様のお買い物のシーンだけでなく、より広い意味での価値提供に繋げることを考えたときに「接点を増やすこと」が重要ということに気づきました。「生活者との接点」「暮らしの接点」「社会との接点」です。それが2020年から始まった宮若の街づくりにつながり、今回応募した九大跡地の構想につながっています。

また、私たちのもつユニークなIoTとして「Skip Cart®️」があります。現在トライアルの208店舗で約19,000台が稼働し月間377万人のお客様にご利用いただいています。この「Skip Cart®️」を初めに導入したのは2018年2月、福岡市のアイランドシティ店でした。ここから私たちのvalueやvisionにある「データとIoTを駆使する力」「世界のリアルコマースを変える店舗DX」が始まりました。

トライアルとは」

トライアルの成り立ちは1974年に遡ります。福岡市中央区からトライアルホールディングスの歴史は始まりました。その後、社内にソフトウェア開発室を立ち上げ、本格的にITへの投資が始まります。
トライアルの売上は6,531億円(2023年6月期)、2024年現在で約300店舗を全国に展開しています。より良い買い物体験を実現するための効率的な店舗オペレーションの追及や流通網の管理はもちろんのこと、柱としているのは「リテールDX事業」です。いわゆる”小売の産業構造の変革”です。ITの力を駆使することで、いかに便利に、快適に、お客さまがお買い物できるかを日夜研究し実現しています。これがITを祖業にしている私たちの強みです。

私たちがリテールDXに取り組むもっとも大きな理由は、メーカーから卸、流通、小売、そして消費者に至るサプライチェーン(小売流通網)には約40兆円(自社による試算)にのぼるコストが存在し、このコストの中には非効率なムダ・ムラ・ムリが多く存在する、と見ているからです。私たちはこの現状に危機感を覚えています。

小売流通の世界というのは他の業態と比べてもまだまだIT化が遅れています。それゆえ多くのムダムラムリが存在します。ITの力でもっともっと効率化できるコストがある。さらには、廃棄ロスや欠品ロスを防ぐこと、あるいは省人化を進めることで、お客さまや社会に大きな利益と便益を還元できる。それが私たちの信念です。
 
 私たちは世の中をよくするための「リテールDX」の早期実現には、業界や個別企業の枠を超えた「共創」が不可欠だと考えます。志を共にする企業、人材同士が情報を共有しながら、お互いの技術を高め合い、モチベーションを高め合う。「共創」という考えを持たないと、そして「挑戦」をし続けないと、とくに組織の規模が大きい場合には、従来の慣習に縛られて大胆な一歩を踏み出すことができません。
 
 またDXという分野は、従来の考えを飛び越えようとする新しい分野であるため「どこから取り組んでいいのかわからない」「何をすればいいかわからない」という壁にぶち当たります。
自社だけでも難しいことですから、組織の枠を超えた連携ではなおさらです。難易度も上がります。これらの障壁を減らして、リテールDXの実現・実装を早めようと始めたのが、『リモートワークタウン 「ムスブ宮若®️」』というまちづくりです。
 リテールDXの実装・実現には企業の枠を超えたPoC(実証実験)をおこなう環境整備が不可欠です。そのために2020年から「街づくり」という取り組みを始めました。それが『リモートワークタウン 「ムスブ宮若®️」』です。

目指すは日本のシリコンバレー リテールDXの最先端基地 #1
目指すは日本のシリコンバレー リテールDXの最先端基地 #2


『トライアルの「学び」の姿勢』

このようなトライアルの構想は突然思いついたものではありません。現在トライアルのリテールDXの最重要拠点として機能している『リモートワークタウン 「ムスブ宮若®️」』の構想はマイケル・E・ポーター教授の「産業クラスター」と、サムスン電子の「人力開発センター」という2つの学びがベースとなっています。

1990年代にITを活用した小売業のあり方を模索するなかで、どのような戦略が最適かを研究しているときにマイケル・E・ポーター教授の著書『競争戦略論』に出会います。

かつて日本を代表する企業の創業者たちはみな、必ずといっていいほど「失敗から学ぶ姿勢」を持っていました。私たちもそこに倣います。試しては失敗する「トライ&エラー」を繰り返しながら、「歴史から学ぶ企業体質(=帰納法体質)」をつくり上げてきました。

街づくりにもこの考え方で臨みます。帰納法に照らして歴史を振り返ってみると真の目的が何かを見失った街づくりは絶対に成功しない、という流れも見えてきます。

③へ続く


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