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#経営

③IT小売企業のトライアルグループと、日本有数(現段階45社、目標100社以上)の企業群が、DXの力で福岡をシリコンバレーのようなイノベーション地域に変える。すべての生活(食と健康)をよくして日本を元気にする!

亀田晃一
亀田晃一
代表取締役社長

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「福岡が日本のイノベーションを牽引するエリアになる」「日本のシリコンバレーになる」と私たちは考えています。

産学連携を標榜する九州大学があり、何十社という有数の企業が集まり、生活をよくするための商品やサービスの開発をおこなう共創の場になるからです。それが「箱崎を起点」とした博多のベイエリアです。
 
 九州福岡エリアの知の殿堂である九州大学、その跡地である箱崎に多くの日本企業(仲間)が集い、九州福岡でイノベーションエリアが形成される。それが「アジアの玄関」と言われる福岡全域へと広がり、世界ともつながり、世界中から優秀な人材も集まる。すべては生活の質を底上げするための、生活者のための街づくりです。
 “シリコンバレーに集うIT企業群”を“今回私たちの考えに賛同していただいている45社を超える企業群(仲間)”と捉え、シリコンバレーの立役者である“スタンフォード大学”を“九州大学”と捉える。私たちはそんな姿を描きます。
 
 トライアルグループが行ってきたのは、生活者が求める毎日の暮らしのニーズを実現するという取り組みです。しかし今までの範囲では「まだまだ足りない」と感じていました。より毎日の生活に密着した、新しい体験、ワクワクするような喜びのある体験を生み出したい。
 
 私たちは小売業が主体ですが、IT企業という側面を持ちます。中心は人々の生活を支える生活必需品を提供する小売企業ですが、そもそもIT小売企業という特殊な顔を持っています。全国展開の約300店舗を自前の建設部門などで展開し、その知見、ノウハウを活かして、ホテル、旅館の運営、レストランの運営など、暮らしを豊かにするためのリゾート運営事業にも拡張しています。私たちは宮若を始め九重・箱根に旅館を持ち、そして2月には阿蘇・大分のゴルフ場をリゾート事業として追加いたしました。
 
(株)トライアルホールディングスは東急不動産(株)と株式譲渡契約を締結しました

 
 『リモートワークタウン 「ムスブ宮若®️」』はリテールDXの研究・開発を、多くの企業と一緒に行えるオープンな環境であり、すぐ近くには実証実験を行える最新型の店舗も備えました。最先端の省人店舗である「TRIAL GO ®️脇田店」では、私たちが注力する「本当に美味しいお惣菜」を充実させています。また、独自形式のレストラン「グロッサリア®」も隣接しています。

そして多くの注目を頂いたのが、廃校になった小学校をリノベーションして研究・開発施設、共創の合宿施設に仕立て直したユニークな3つの施設群です。
その中のひとつ「MUSUBU AI」には40社を超える企業に入居して頂き、この2年間で小売産業をよりよく変える取り組みを行ってきました。
 これらの施設の近隣には「煉り™」「虎の湯®」といった温泉宿泊施設、ミシュラン一つ星の「颯香亭™」、和食の「虎白™」を備えるなど、地域住民の皆様への接点も拡充し、様々な形で街づくりを進めています。このような街づくりが進んでいる宮若と箱崎が連携し福岡を盛り上げていくことが可能だと考えています。

これらの多様な事業形態は、すべて私たちの小売事業の進化につながっています。研究開発施設や実証実験のための現場が店舗発展に貢献するのは言うまでもありませんが、前述した「グロッサリア®」や宿泊施設からも、非常に多くの気づきを得ることができました。

 人々の毎日の「生活」と「買い物」には「食」と「健康」が密接に結びついているということです。お客様のニーズを本当に知り、応えようとすると、小売で得られる情報だけでは足りない、という気づきです。
 情報、データというと、先進的というイメージの反面、個人情報が知られて不安、という声もよく聞きます。この点においては、私たちは何よりも「個人情報保護」を最重要事項として取り扱っています。あらゆる面で安全・安心を追求します。

『トライアルは食と健康に貢献したい』

トライアルの店舗は日々の生活に必要な衣食住を提供させていただく「生活必需店」として、日々の生活に寄り添っています。お客さま一人ひとりに、私たちやメーカー様の手による食品や商品を通じて「食べる喜び・美味しさ」を届けます。

そして生活を清潔で豊かにする数々の商品で「健やかな暮らし」を支えています。言い換えると、私たちの提供価値のコアは、お客さまの「食」と「健康」なのです。

・「食」において

トライアルでは多くのメーカー様と取り組みを進めることで、ナショナルブランドの商品を『DXの仕組み(サプライチェーンの効率化)』で他店と比べて安く提供することを進めてきました。

自社で提供する惣菜においては、40人を超えるグループの職人の知見を活かし、職人の開発した味を店舗で再現する仕組みづくりを進めてきました。また、よりお客様に近い場所で調理するという方針の下、店舗のバックヤードでの惣菜加工の機械化にも積極的に取り組んできました。青果においては、直接お取引をしていただける産直農家が全国約350箇所、作付けから一貫してお取り組みをしているトライアルファームが全国12箇所、海外ではユニフルーティー様とバナナの契約指定農園を1エリア有することで新鮮な野菜・食材を提供してきました。

トライアルを支える食のプロフェッショナル集団・明治屋
土壌づくりから販売まで 農園との強固なパートナーシップにより実現したトライアルファームプロジェクト

ムダなプロセスを徹底見直し バナナの安さが実現できている理由


・「健康」において

トライアルは2021年に、購買データと医療データが連携した研究開発実施目的で、トライアルの購買データを九州大学の「オープンサイエンスプラットフォーム」に突合することで購買データと九州大学病院のビッグデータを活用した病気の「超早期発見や予防」等を含む「包括的ヘルスケア分野のイノベーション創出」に挑むことを始めました。ヘルステック分野での産学連携の取り組みの開始です。このような個人情報を保護した適切な取り組みができるのも祖業の一つにITがあるからです。

世界初! 民間企業の購買データと医療データを連携した研究開発実施へ「トライアル」の購買データを九州大学に提供 ヘルステック分野でのオープンイノベーションを促進

また今年2024年には、日本初の取り組みとして購買データ×医療データを活用する次世代型コンソーシアムとなる「ライフケアテックコンソーシアム™」を、九州大学、メーカー・卸各会社とともに設立しました。将来的な商品開発やサービス創造を目指すことを始めています。

日本初購買データ×医療データを活用する次世代型コンソーシアムが誕生!九州大学、メーカー・卸各会社が参画し、「トライアル」がライフケアテックコンソーシアム™設立〜将来的な商品開発やサービス創造を目指す〜

 設立に伴い、株式会社アサヒグループジャパン(本社:東京都墨田区、代表取締役:濱田 賢司)、旭食品株式会社(本社:高知県南国市、代表取締役竹内 孝久)、加藤産業株式会社(本社:兵庫県西宮市、代表取締役:加藤 和弥)、東洋水産株式会社(本社:東京都港区、代表取締役:住本 憲隆)、日本ハム株式会社(本社:大阪府大阪市北区、代表取締役:井川 伸久)、ヤマエグループホールディングス株式会社(本社:福岡県福岡市、代表取締役:大森 礼仁)、の他、計20社に参画していただけました。

『ライフケアテックコンソーシアム™』は、トライアルの購買データと九州大学病院が持つ医療データの活用基盤を整備することで、基礎研究(生活習慣病と購買データの因果関係)を行います。その基盤においてビッグデータが生成されることで、病気になるリスクの解明に貢献し、予防医療への転換を促していきます。
 
 また、参画各社へ情報を共有することで、健康に貢献する商品開発に活かすことも視野に入れた取り組みです。この中でトライアルの役割は独自データ基盤「e³SMART®」の技術と購買データの提供を行い、本コンソーシアムが実際に活動できる環境を作ります。
 
 今年は九大病院の持つ医療データ(カルテデータ)とトライアルのID-POSの突合による基礎研究(生活習慣病と購買データの因果関係)を行います。そして来年には参画メーカー・卸各社との共同研究(データ活用)が始まります(生活習慣病と購買データの因果関係から新しい商品開発やサービス創造に向けて)。2026年には医療データの基盤(「e³SMART®」基盤の活用)が完成し、参画各社がそのデータを活用することができます。
 
 このように「食」と「健康」での貢献は、これまでトライアルが提供してきた価値の中心であり、多くの時間をかけて準備をしてきたものです。

④へ続く